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長じゅばんの身巾と衽下がりの理想はどこにあるのか?

こんにちは、若松です。

 

これまで、

追究に必要な「基本の寸法」について

2回に別けてお伝えしてきました。

 

《関連記事》

着物を仕立てるときに必要な20の寸法

着物の前巾と後巾、どうやって決めているの?

 

 

「着物の前巾と後巾、どうやって決めているの?」

にご感想いただきました。

 

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普段和裁教室で前巾24cm、後巾30㎝

と言われている意味がわかりました。

ありがとうございました。

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お役にたててとても嬉しいです。

意味が分かれば、理解も深くなると思います。

ぜひこれからも和裁を楽しんでください!

それでは、

「長じゅばんの身巾と衽下がり、理想はどこにあるのか?」お伝えしていきます。

 

理想についてお話する前に、

なぜ長じゅばんの寸法をここで詳しく見る必要があるのか、

お話させてください。

 

理想の着姿・着心地を目指して、

もしかしたら、着物の寸法をいろいろとし試行錯誤しているかもしれません。

 

しかし、まずは、

長じゅばんので理想の衿回りを作らなければ、

着物の衿は決まりません。

衿の土台は、長じゅばんなのです。

 

 

ということから、

着崩れの少ない、または、理想の衿合わせを作るための

長じゅばんの寸法が理想 と、言えるでしょう。

 

長じゅばんの寸法は、

ほぼ衿のためと言ってもよいと思います。


それでは、本題に入っていきます。

 

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【基本】長じゅばん寸法の出し方

 

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基本の出し方です。

多くの長じゅばんは、この方法で算出し、仕立てあがっています。

 

長じゅばんの前巾=着物の前巾 + 1寸

長じゅばんの後巾=着物の後巾 + 0~5分

長じゅばんの立衿下がり=着物の衽下がり - 5分~1寸

長じゅばんの立衿巾=2寸

 

長じゅばんの寸法は、

着物を基準として、かなりアバウトな感じで出しています。

(裄などお袖回りについては、別の機会に触れたいと思います。)

 

長じゅばんの身巾について、

寸法を指定されることはすくなく、

仕立て側に一任されている場合が多いと感じています。


 

上に書いた【基本】に対して、

もう一つの考え方が存在しています。

 

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【応用】長じゅばん寸法、もう一つ考え方

 

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長じゅばんの身巾=着物と同寸

という考え方です。

 

つまり、

長じゅばんの前巾=着物の前巾

長じゅばんの後巾=着物の後巾

となります。

 

ここで大きく変わるのが、

長じゅばんの立衿下がりです。

 

着物の衽下がりよりも、

グッと短く仕上げます。

 

私の場合は、

長じゅばんの立衿下がり4寸5分という寸法がありますが、

着心地良好です。

 

この場合、

長じゅばんの立衿巾は3寸にします。


基本と応用、

2つに共通して次のことが言えます。

 

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着物の身巾よりも1寸狭く仕上げること。

 

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例えば、

着物寸法を次のようにします。

「前巾6寸5分、後巾8寸、衽巾4寸」⇒ 合計1尺8寸5分

 

長じゅばん寸法は、

【基本】前巾7寸5分、後巾8寸、立衿巾2寸 ⇒ 合計1尺7寸5分

【応用】前巾6寸5分、後巾8寸、立衿巾3寸 ⇒ 合計1尺7寸5分

 

基本の考え方でも、

応用の考え方でも、

共通して着物より1寸狭く仕上がっています。

 

しかし、

これには前提条件があって、

着物が自分に合った寸法であることです。

 

ゆったり着るのが好みの方、

ピッタリ着るのが好みの方、

 

どちらにしても、

長じゅばんは、背中心をずらして着ることはありません。

 

背中心が身体の中心に着ていて、

衿が安定すること、

前身頃が大きすぎないこと、が必須条件ではないでしょうか。

 

 

 

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長じゅばんの理想寸法はどこにあるのか?

 

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私の見解では、

【応用】の寸法で仕立てると、

衿が安定し、着崩れることが少ないと感じでいます。

 

なぜ安定するのか、

大きな紙に実寸大の寸法で、

実際に縫っていくラインを描いてみました。

 

すると、

ひとつの空間を見るけました。

 

この空間こそが、安定のポイントなのではないか、

という仮説を立てて、実際に仕立て、着た時の違いを検証してみました。

 

次回は、

なぜ【応用】の寸法は衿が安定するのか?

お伝えしたいと思います。

長くなりましたが、

長じゅばんの基本的な寸法の出し方について、

ご理解いただけましたでしょうか?

 

多くの長じゅばんは【基本】の割り出し方で仕立てあがっていると思います。

 

ぜひ、お手持ちの長じゅばんも一度測ってみてください。

きっと面白い発見があると思います。

 

 

それでは。


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